充実した看護師ライフを過ごすためには何よりもまず精神的な余裕が必要です。毎日仕事に追われ、精神的にまったく余裕のない状態では疲れるばかりで充実感を感じるどころではありません。仕事上でストレスを感じるのは仕方ありませんが、それを上手く解消しできるだけ後に残さないようにしましょう。身体的にも、何か心配事があったり、不安を感じている状態ではしっかりと休むことはできないものです。慢性的な疲労感も実は睡眠不足から来ていることも多く、精神的な余裕を持つことはとても重要です。例えば、そのためには次のような心構えが必要です。

・オンとオフの切り替えをはっきりさせる

精神的な余裕を持つためには、オンとオフの切り替えがしっかりできなくてはいけません。仕事は仕事、プライベートはプライベートときちんと区別して、仕事上の心配事や悩みをできるだけ引きずらずに気分を変えることが大切です。特に新人看護師の頃はいろいろと勉強することも多く、休む暇もないかもしれませんが、やはり休む時は休むと決めてうまく気分転換をするように心がけましょう。

・患者さんとは一定のラインを引いて接する

看護師の仕事には「相手を助ける」という気持ちがつきものなので、どうしても患者さんを深追いしてしまう傾向があります。目の前で苦しんでいる患者さんに共感し、何とか助けてあげたいと思ってもどうすることもできないこともあります。それに、看護師は家族ではないので一人一人の患者さんに深く共感していてはとても身が持ちません。どこまでも力になりたいという気持ちは分かりますが、しっかりと自分の中に一定のラインを引いて対応することも必要です。

・どうにもならないことはどうにもならないという気持ちを持つ

患者さんへの対応でも、職場での人間関係においても、全てが自分の思うようになることはありません。人間対人間である以上、必ず自分と合う人もいれば合わない人もいます。組織の運営についても自分では納得いかないことはいくらでもあります。それに、病気を扱う仕事なので患者さんが治らないで亡くなるということも少なくありません。そういう時に、それを自分がどうにかしたいとか、どうにかできなかったので駄目だと思っても意味のないことです。むしろ「どうにもならない事はどうにもならない」「どうしようもない事はそのままでいい」というくらいの気持ちでいなくては自分がつぶれてしまいます。

・「人のため」ではなく「自分のため」に仕事をする

こう書くと誤解を招きそうな表現ですが、看護師というものは必ずしも「誰かのために尽くす者」でなくてもいいと思います。仕事の中に自分が面白いと思う事を見つけ、それがしたいから仕事をするとか、何か自分の目標を達成するためといった理由でも看護師を続けるモチベーションとなり得ます。

それに、看護の仕事は人間対人間の仕事です。患者さんの中にはわがまままな人や理不尽な事を言う人などもいて、自分の行為がまっすぐに相手に伝わらない事も珍しくありません。それにいちいち反応して怒っていたり落ち込んでいたりしては自分がおかしくなってしまいます。自分を守るために、不愉快だけどあくまでも「自分のためにやっている」くらいに思った方がいいケースもあります。

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